アパート経営を行うには、資金を何に使用するのかを明確にして計画的に運用する必要があります。
まとまった資金が用意できたからといって、最初に物件の購入に全てを使ってはいけません。アパート経営を始める時には物件の購入以外に、税金や各種手続きが必要になります。
今回はアパート経営における資金計画について解説します。
アパート経営で資金計画を立てる目的とは?
背伸びをして価格の高い物件を買ってしまうと、想定していない事態が起きた時に現金が無くて対応できないといった事が起こり得ます。
アパート経営を始める際には物件の購入だけではなく、各種の税金や手続きの支払いが必要です。
事前にアパート経営に支払いが必要な項目を全てリストアップして、アパート経営を始める上で必要な全ての資金を漏れなく把握する必要があります。
多くの方が自己資金だけでは不十分で、銀行から融資を受けることを前提にしてアパート経営を検討しているでしょう。
自己資金以外にどの程度アパートローンの借入を行う必要があるのかを見極めるためにも資金計画を立てる必要があります。
資金計画の立て方
資金計画は「アパートを購入するための金額」や「運用を行うにあたって必要になる費用」を見積もるだけでは不十分です。
「予算」を組むことと「資金計画」は違うのです。事業は収入と支出を繰り返すことになります。
- 事業を始めるためにはいくら必要になるのか
- 事業によっていつどのくらいの収入が入るのか
- どの程度の支出が発生するのか。
- 最初の資金をどうやって確保するのか。
- これらを把握するのが資金計画になります。
資金計画は次のように三段階に分けて長期的に検討します。
- 調達計画
- 支払計画
- 返済計画
以下からそれぞれの項目について説明します。
調達計画
まず”自己資金と合わせて銀行から借り入れる融資の額”を検討します。これが調達計画になります。
まずは現在の手元にある現金から、直近で使う予定の無い余剰資金を把握します。
このとき、余剰資金の中から自分の将来に残しておきたい資金は除いて考えましょう。
この将来のために残しておく資金を考えることが大切です。
万が一のことが起こった場合に備えられるようにするためです。
まずは自己資金を把握しよう
余剰資金から将来残しておく資金を差し引いた額が自己資金です。
アパート経営を始めるために必要な資金から自己資金を引いた額をアパートローンで借り入れることになります。
自己資金を用意することができなかった場合には、自己資金ゼロのフルローンで借り入れを行うことになります。
銀行から融資をしてもらうためには?
融資を受けるためには銀行の審査を通過する必要があります。
ただし、銀行は必ずしも必要とする資金を全て融資してくれるとは限りません。
どんなにアパートの収益性が優れていたとしても、事業計画やシミュレーションの結果がよかったとしても、金額の際限なく資金を提供してくれることはないのです。
銀行が判断するポイントは、「毎月の返済額が無理なく行うことができる金額」であることです。
銀行は借主の属性から判断します。
初めてアパート経営を行う方であれば、「現在勤めている企業の安定性」や「毎月の給与の額」「他に借り入れを行なっていないこと」などが審査のポイントになります。
必要な資金を計算し、借り入れが可能な銀行と交渉して資金の調達先を決めるのが調達計画になります。
支払計画
物件のために必要な資金の支払いを計画立てたものが支払計画です。
一般の住宅であれば、不動産の支払いは購入時に一回行うだけです。
しかしアパート経営の場合には不動産に対してまとまった金額を支払う回数が複数あります。
例えば以下の様な時に支払いが発生します。
- 土地の購入時
- 建物の工事の申し込み時(手付金)
- 建物の工事完了時
- 中古物件の場合、物件購入時
- リフォーム工事の着工と完了時
アパートを入手して経営を続けていくと、まとまった金額を支払うタイミングが複数回存在します。
その都度資金をつなぎで融資を受けたり、自己資金を貯める必要があります。
長期でアパート経営を行うことが前提であれば、どの時期にまとまった金額が必要になるのか事前に計画しておくことが必要です。
返済計画
自身の生活に影響の無い範囲で無理なく返済が可能な金額を算出するのが返済計画です。
融資を受けた際に一番重要なことは「無理なく返済できること」です。
場合によってはアパートの空室状態が続いたり家賃の入金が遅れたりして、月々の収入が減ってしまうことがあります。
その場合、手元の自己資金を返済に回さなければいけません。
会社員の方であれば、会社からの給与から返済をすることも検討する必要があります。
自分や家族のタイミングによっては、人生でまとまった金額が必要になる時期もあります。
ライフイベントに照らし合わせて長期的な返済計画を立てましょう。
資金計画書の内容と書き方
取得するアパートのイメージがある程度固まったのであれば、資金計画書にまとめてみましょう。
主に以下の項目を記入していきます。
- 建築本体工事
- 付属設備工事(電気や給排水設備)
- 附帯工事(舗装や外壁など)
- 手数料(申請や登記の代行、ローンの手数料)
- 保険料
- 税金
主に物件を入手する時に必要な資金をまとめたものになります。
業者に建築や工事を依頼した時には、業者が用意することもあります。
資金計画書は物件入手時に必要な資金をまとめたものになります。
ただしアパート経営は長期間継続的に行うものです。
大規模な修繕や改築を行うことが事前に見えているのであれば、それを加味した計画書を作成しましょう。
アパート経営の資金計画は無理なく返済できることがキモ
今回はアパート経営における資金計画について解説しました。
物件の収益性だけを見て、投資額の大きな物件を入手することは避けるのが賢明です。
アパートからの収入が得られなくなった場合、自己資金で返済を行わなければいけません。
アパートローンの返済で経済的に苦しくなるのであれば、何のためにアパート経営を始めたのかわからなくなってしまいます。
初心者の方であれば返済が無理なくできる様に十分に計画を立てましょう!