アパート経営は、物件を購入さえすれば、入居者の家賃を全て収益とすることができる訳ではありません。
維持運営のために、必要な経費であるランニングコストが発生します。
- 共用部分の電球が消えた:電球費用が発生
- 不動産会社に募集業務を委託:手数料が発生
- 建物に汚れが目立つように:修繕費の発生
これらすべてランニングコストです。アパートを維持するために、必要な費用になります。
確かに、継続費用はかかりますが、ある程度「削減」することも可能です。
- ランニングコストの概要
- アパート運営のランニングコスト
- 費用を削減する4つの方法
今回の記事では、上記3つについて解説。長年アパート経営をしてわかったノウハウを、お伝えいたします。
アパート経営におけるランニングコスト
ランニングコストとは?
ランニングコストとは、経営学用語の一つで、企業などにおいて設備や建物を維持するために必要となるコストのことを言う。
引用:Wikipedia
ランニングコストとは、ざっくり説明すると「維持費」です。
例えば車を所有すると、ガソリン代・保険代・毎年の税金・駐車場代・点検費用などが必要ですよね。
これらがすべて、ランニングコストです。
アパート経営を始める時には、これらのランニングコストを正確にシミュレーションすることが、アパート経営を成功させるためのポイントとなります。
アパート経営におけるランニングコストの種類
アパート経営では、以下の様な項目がランニングコストとして挙げられます。
- 管理費(BM費、実作業の代行)
- 修繕費
- 水道光熱費、通信費
- 保険料
- 減価償却費
- 入居者募集費用
- 固定資産税
- 都市計画税
- 銀行への返済
- 入居率によって変動的なもの
- 管理費(PM費、事務業務の代行)、広告料
- 所得税
- 少額な修繕費用
これだけあるので、「うお、、」って思ってしまった方もいるかと思います。
ただ、ランニングコストはアパート一棟を持ち続ければ、毎年同じ程度の費用を払う訳ではなく、入居者数の変化に応じて変動するものがあります。
ランニングコスト種類別の費用
主なランニングコストは下記の4です。
- 管理費
- 修繕費
- 固定資産税・都市計画税
- 共用部などの水道光熱費
各費用の内容について、以下詳細に説明をしていきます。
①管理費
不動産投資物件の運用には、管理が必要です。管理にかかる費用は2つです。
- 入居者管理
- 建物の管理
下記で詳わしく、説明していきます!
1-1 入居者管理
賃貸管理委託費が必要になり、詳細は「入居者の窓口になってもらう事」と「家賃管理をしてもらう費用」です。
- 賃料の集金
- 滞納の催促
- 入退去手続
- 募集
- 苦情の受付・対処
- リフォームの手配
など。オーナーが自分自身で入居者からのクレームや家賃滞納などの対応をする必要が出てきます。
賃貸管理を委託しないのであればこの費用は発生しませんが、
1-2 建物の管理
建物を維持するために必要な管理のことです。
入居者は、外廊下や敷地内などの共用部分は掃除しないので、放っておくと荒れ放題に。そのため、1度の点検・清掃が必要です。
賃貸物件の管理費や点検・清掃費は自主管理をすれば節約できる部分ですが、基本的には外部委託すると仮定して、家賃収入の8程度を見積っておく必要があります。
こちらもオーナーが近隣に住んでいて、自分でできるようであれば費用はかかりません。
②修繕費
- 建物維持のため
- 老朽化を防ぐため
- 空室にしないため
修繕費の主な目的です。賃貸物件は、適切な修繕がなされていないと、入居者が決まりづらくなります。
退去の頻度や工事の内容により増減しますが、家賃収入の7割程度を見積っておきましょう。いつも満室ならいいですが、必ず空室は出ます。
その際は、次の入居者さんに借りてもらうために必要なリフォームをしてもらう必要あります。
③固定資産税・都市計画税
毎年5月に各市町村から納付書が送付されてくるのが、固定資産税や都市計画税、いわゆる「固都税」です。
④共用部等の水道光熱費
共用部の光熱費も、結構かかります。例えば、建物の共用部で点いている電気代はオーナーが支払います。
ゴミ置き場に水道が付いていれば、水道代も費用になります。
ランニングコストは減らすことができるのか?
ここまで来ると「ランニングコスト、、」と心配になってしまうかと思いますが、きちんと「減らす」ことも可能です。
- ローンの支払金利を下げる・条件変更をする
- こまめにメンテナンスをして大規模改修費を抑える
- 入居者募集費用を必要としない経営をする
- 管理会社を見直す
実際に、取り組むことができる方法としては4つ。下記で説明していきます。
①ローンの支払金利を下げる、条件変更をする
金融機関と定期的に打合せをしていると、あるタイミングで金利を下げるプランや、条件変更が可能となるケースが多いです。
その結果、月の支払額が減少してコスト削減に繋がります。
②こまめにメンテナンスをして大規模改修費を抑える
建物管理を疎かにすると、建物の状態を悪化させてしまう場合が。
この時に、大規模改修時の費用が大きな痛手となってしますんです。
しかし、こまめにメンテナンスしていると、大規模改修費用も少なくて済む場合が多いです。
日頃のメンテナンス次第で、大規模改修の規模や費用は変わります。
③入居者募集費用を必要としない経営をする
空室が発生した時に、オーナー自身で入居者を集める努力をしましょう。
結論、地道に人間関係を構築しておくことは重要です。
- 空室が決まった時点で管理会社のホームページの掲載を依頼する
- 不動産会社の担当者に直接連絡をしてコミュニケーションを取る
このメリットとして、上記を行えるアパートは、管理会社から見ても好感を持ちます。
次の入居者が決まらなければ、広告を出しさえすれば素早く入居者が入る様な良い関係を築いておくようにしましょう。
④管理会社を見直す
また管理会社を見直すことも重要です。
委託料は同じなのに、管理する範囲が会社によって、大きく異なる場合もあります。
安い委託料でも十分な働きをしてくれるところもあるでしょう。
費用と働きを比較検討しながら、協力会社を選ぶ必要があります。
まとめ:ランニングコストはかかる!でも削減もできる!
今回はアパート経営におけるランニングコストとについて解説しました。
アパート経営は最初に物件を購入しておけば、継続的に安定した収益が出る訳ではありません。
ランニングコストの費用の項目毎にどの程度の支出が発生するのか、おおよそわかります。
支出をきちんと把握し、削減を意識していきましょう!アパート経営のミソです。