あなたは、アパート経営をはじめる時にまずやるべきことは何だと思いますか?
それは「土地を選ぶ」ことです。土地がなければアパートは建たないですし、土地選びに失敗してしまうとアパート経営もうまくいきません。それだけ土地選びは重要なステップなのです。
今回は土地選びを含め、アパート経営の手順について解説します。物件選びのコツもご紹介するので、土地を選んでアパートを新築する方も、中古物件を検討中の方も参考にしてみてくださいね。
アパート経営における地域選び
土地選びのポイントは、自宅から1時間圏内でアパートや土地を探すことです。
副業でアパート経営する場合、自宅から近い場所にアパートがあると管理しやすいというメリットがあります。また、知らない場所より土地勘もあるので選びやすいですよね。
はじめての不動産なら、自宅から近い場所から選びましょう。
- 土地の近くに駅があるか
- 企業や学校などの勤め先が多いか
- スーパーやコンビニがあるか
- 駐車場を確保が確保できるか
など、入居者の視点から使いやすい土地を選ぶことが重要です。
特に狙いたいお買い得なエリア
自宅から1時間圏内で、以下の条件に1つでも当てはまる地域があれば狙い目です。
複数の線路が交差している駅周辺
東京などの都市部で見られる地域です。
都心のターミナル駅だと不動産物件の価格が高く、税金も大変ですね。
都心から離れて複数の線路が交差している駅だと、賃料が安定しており、入居者が退去してもすぐに借り手が見つかりやすいという特徴があります。
都心近くに住んでいるなら、ぜひ複数の線路が交差している駅を探しましょう。
土地区画整理事業や市街地再開発事業が行われている地域
土地区画整理事業や市街地再開発事業とは、平たく言うと混み合ってしまった区画を整理して活性化させることを目的にした事業です。
いままでの区画よりも整備され、街が大きく変わります。
今までパッとしなかった街並みが一気にオシャレになるので、人気のあるエリアになりやすいのが特徴です。
大型商業施設が将来建設予定の地域
大型商業施設が将来建設予定の土地は、完成すると人が押し寄せるほどの人気の地域になるので早めに押さえておくことが重要です。
土地が安いうちにアパートを建設し、5年後の土地価格が上がった頃に売却するという不動産投資のような活用法も使えます。
パッとしない地域でも、大型商業施設ができた途端に人気のあるエリアになることが多いので、大型商業施設の建設情報をゲットしたら完成前に土地を押さえておきましょう。
市場選定
大まかに土地や地域を選定したら、どのような市場があるのかをリサーチすることが重要です。
アパート需要がありそうな地域があっても、同じようなアパートが乱立していたら自分のアパートが選ばれにくくなります。
どんなアパートが多いのか不動産屋の入居者募集を見たり実際に自分の足を使ったりして調査するといいでしょう。
物件探し(中古物件の場合)
土地や地域の選定が終わったら、実際に物件を探します。物件探しのコツはあらかじめ予算を決めておくこと。
物件取得に使えるお金があらかじめわかっていれば、選定時の基準になります。
前もって金融機関に相談し、今の収入で借りられる金額の見積もりを出してもらっておくといいでしょう。
建築計画(新築の場合)
土地が決まったら、土地にあったアパートの設計図を作りましょう。
土地の建ぺい率に合わせる必要があります。
新築アパートは自由に間取りを作ることができるので、入居者のニーズに合わせた間取りを作ることが重要です。
荷物が多い子供連れのファミリー層やモノをほとんど持たない若者など具体的なイメージが決まっていたら、施工会社に細かく伝えましょう。
経営計画(新築の場合)
アパートを建築する土地を決定したら、どのような経営をするのか計画を立てましょう。
大学や企業周辺の土地やアパートを購入することを決めたら、ワンルームなどの一人暮らし向けのアパート経営を計画します。
小学校周辺の土地やアパートにするなら、2LDKなどのファミリー向けアパートの経営を考えましょう。
また、5年間でどれだけの利益が出るのか計算してみるといいでしょう。
5年を目安に計算してみて、実際に5年経ったとき、不動産を売却するか持ち続けるのか引き際を考えておくと、万が一アパート経営がうまくいかなかったとしても損失を最小限に抑えることができます。
契約
納得のいく物件や土地が見つかったら不動産屋と契約を結びます。
このときまだ融資の目処が経っていなかったら、重要説明事項に「融資が受けられなかった場合に契約はなかったことにする」という旨の文章が入っているかを確認しておくといいでしょう。
融資審査
不動産をローンで購入する場合は、金融機関でローンの申し込みをします。
ローン申し込みの際には、現在の収入に合わせて金融機関を選びましょう。
アパートを探しているタイミングで前もって融資相談をしておけば、融資の段階になった際に話が早く通ります。
施工(新築の場合)
金融機関の審査が通ったら、いよいよ施工に入ります。
アパートの施工期間はアパートの建材と解体の有無によって変わります。
建築予定の土地に既存の建物があった場合は、解体工事が必要になります。解体期間はおおむね1週間から1ヶ月です。
木造や鉄骨造、鉄筋コンクリート造なのか、構造によって施工期間が大幅に変わります。
木造・鉄骨造
木造・鉄骨造のアパートの施工期間は(アパートの階数×1ヶ月)+1ヶ月と言われています。
- 木造2階建てアパート (2階建×1ヶ月)+1ヶ月=3ヶ月
- 木造3階建てアパート(3階建×1ヶ月)+1ヶ月=4ヶ月
- 鉄骨造3階建てアパート(3階建て×1ヶ月)+1ヶ月=4ヶ月
- 鉄骨造4階建てアパート(4階建て×1ヶ月)+1ヶ月=5ヶ月
となります。
鉄筋コンクリート造
鉄筋コンクリート造のアパート施工期間は(アパートの階数×1ヶ月)+3ヶ月と言われています。
鉄筋コンクリートはアパートと比べて基礎工事を強固に行う必要があります。その分、施工期間が長くなりがちです。
鉄筋コンクリート造のマンションを建築する際には、施工期間を念頭にいれましょう。
入居者募集
アパート施工が終わったら、入居者募集です。
- 家賃
- 管理費
- 敷金・礼金
- 契約期間と契約形態
- 保険加入の有無
- 連帯保証人
- 入居条件
などを設定し、不動産屋にかけあって募集を開始しましょう。
築年数や間取り、交通量や設備の特徴などがわかるように不動産屋と相談しておくといいでしょう。
入居者が集まらない場合は条件を見直して、再度入居者募集をかけましょう。
見学可能にしておいて、鍵を不動産屋に預けておくことも重要です。
アパート経営開始には時間がかかる
アパート経営を実際に始めるには1年程度かかると見積もっておくことが重要です。
土地選定や物件選定に時間をかけていると年単位かかることも。
なかなか決まらなくてイライラしてしまうこともあるでしょう。
しかし、アパートは人生で大きな買い物になる可能性が高いです。焦って割高な物件を購入するよりは、いつか求めていた物件に出会えると信じて腰を据えて物件探しをしましょう。