アパート経営について興味があって、情報収集している方であれば、シノケンの名前を見たことがある方も多いはず。
シノケンは投資用不動産の販売や、賃貸不動産の管理代行などを行う会社です。
事業用・居住用問わずに不動産を取り扱う不動産会社とは異なり、アパート経営を行い投資をしたい人向けの不動産サービスを提供しています。
投資用のアパート物件や管理サービスを提供しているシノケン。
アパート経営を検討している方であれば、他の投資用アパート会社と比較した時の特徴や収益性について関心があるのではないでしょうか。
今回はアパート経営向けの不動産提供で知られるシノケンについて解説します。
シノケンの会社の特徴や期待できる利回りについて調べて、シノケンで収益物件が購入する場合のポイントについて説明します!
アパート経営のシノケン。会社について
2018年で創業して28年目の不動産投資プロデュースをしている会社です。
JASDAQに上場しています。
国内外に20以上のグループ会社を持っており、アパート経営に関する各サービスは特化した各グループ会社で行っています。
なお売上高は1,000億円超え。かなり大きい会社ですね!
投資家向けにアパートを提供する企業としては、他に大東建託とレオパレスが挙げられます。
シノケンは売上高が1兆5,560億円の大東建託や5,200億円のレオパレスと合わせてアパート経営の3強とも言われており、アパート経営では安定した企業と言えます。
シノケングループは一般向けの不動産物件を提供する不動産会社とは異なり、アパート経営に特化した不動産やサービスを提供することで他社と差別化。
土地の取得から物件購入後のアパートの管理代行までアパート経営に関わるあらゆるサービスを提供することで、アパート経営のノウハウを持たない投資家でも物件を持つことができます。
シノケンのアパートの収益性。利回りは?
シノケンのHPによると、シノケンで提供するアパートのモデルケースとして、以下の様な物件が公開されていました。
建物+土地の不動産所得価格が8,945万円の物件です。
こちらがシノケンで提供される平均的な物件として収益性を計算してみましょう。
利回りとは?
利回りとは、投資用不動産の収益性を図るための指標の一つです。
投資した金額に対する収益の割合を表したもの。
投資額に対して得られる利益の割合のことです。
収益の合計をアパートの購入価格で割ったものになります。
アパート経営を行うために物件を入手する際には、どのくらいの期間で投資金額を回収することができ利益をあげることができるのかを長期的に把握することが重要です。
利回りの高いアパート経営を実現できれば銀行からの融資の返済も早く行うことができます。
利回りには
- 表面利回り
- 実質利回り
- 想定利回り
の3種類があります。
利回りの種類が分けられているのは、アパート経営を行う上で将来発生するリスクがあり、どの程度リスクを考慮して利回りの計算を行なったかによって指標を分けているため。
アパート経営には「修繕のための費用が発生するリスク」と「空室が発生して収入が減るリスク」があります。
実質利回りは修繕や管理にかかる費用を計算の折り込みます。
想定利回りはさらに空室の発生による収入減も計算に考慮することに。
一方表面利回りは、想定した家賃収入が最大得られて、物件の維持管理による利益の減少は無いとして計算を行います。
シノケンのモデルケースで計算すると?
今回は計算を簡単に行うために表面利回りを用いて計算します。
表面利回りの計算式は以下です。
表面利回り=年間利益÷物件購入費用
シノケンのモデルケースの場合、物件購入のために8,940万円が必要となり、月間で得られる家賃収入は444,000円と想定。
表面利回りを計算してみると、
444,000円×12ヶ月÷8,940万円=5.96%
となりました。
シノケンのモデルケースで出た利回りが平均的なアパートの数値より高いのであれば、シノケンは収益性の高いアパートを提供していると考えても良さそうです。
シノケンのアパートの利回りは高いのか?
日本不動産研究所が2018年4月に公表された不動産投資家調査によると、ワンルームタイプの賃貸住宅の利回りは東京で5%弱です。
その他の札幌、仙台、横浜、名古屋、京都、大阪、神戸、広島、福岡といった政令指定都市では5〜6%の間に収まる水準です。
本数値はマンションも含んだ数値であるため、物件をアパートに限定した場合では2%程数値が向上し、7%程度の利回りが平均的であると考えていいでしょう。
今回シノケンのモデルケースで計算した数値は6%弱となり、平均的なアパートの収益よりやや低い結果が出ました。
シノケンの利回りが低い理由
モデルケースの計算上は収益性が若干低いという結果が出ました。
数値の比較だけを見てしまうと、シノケンのアパートは選択肢に入らないかもしれません。
しかしシノケンの表面利回りが低く出てしまうのは、理由があります。
それはシノケンが土地を選別して利便性の高い土地にしかアパートの建設と提供を行わないからです。
シノケンは全国の主要都市で、駅から徒歩10分以内の利便性の高い土地でのみアパートの提供を行なっています。
シノケンの営業所も東京・福岡・大阪・名古屋・仙台・札幌と全国の主要都市に展開しており、都市部のアパート開発に力を入れていることが想像されますね。
アパートの利回りに関して、郊外よりも都市部の方が土地の価格は高くなるので、都市部のアパートの利回りは低く計算されてしまいます。
シノケンの表面利回りが低めに出てしまうのは、都市部に集中してアパートを提供していることが背景にあります。
公表された不動産の統計データには、可能な限り多くのアパート・マンションの収益に関する数値情報が集められていると言っていいでしょう。
収益の高い物件から低い物件まで、物件の内容には幅があると考えられます。
比較してシノケンが公表しているモデルの収益は、幅が少ないと言えるでしょう。
一企業が独自の判断によって土地の仕入れからアパートの建設まで行なっているからです。
まとめ:シノケンの利回りは都市部のアパートとして平均的
今回はアパート経営向けの不動産提供で知られるシノケンについて解説しました。
シノケンの会社の特徴や期待できる利回りについて調べ、シノケンが提供するアパートの利回りについて説明しました。
シノケンのアパートは都市部を中心に提供されています。
提供するアパートの利回りの試算が低く計算されるのも、都市部における土地の高さを反映したものであると言えます。
アパートを都市部に所有して安全に収益を出したいという方であれば、シノケンの物件は有力な候補になるのではないでしょうか!